研究員及び共同研究者からの寄稿 ⅲ

「営業能力パワーアップ研修」を振り返って

 

(株)A社 営業本部長M.K

 

住宅の販売設計施工を行っているが、若手営業担当の伸び悩みが大きな課題であった。

そんな中、営業力強化を目的に、平成13年5月から6か月のプログラムで星さんに研修をお願いした。

最初に行動特性診断テストを実施した後、月一回の個人面談とメールでのやり取り等、マンツーマンを基本として進められた。

一貫していたのは、「本人の強み」に徹底して着目し、一切の指示を排除して「本人の意思、自己決定」を粘り強く引き出すことを重視する姿勢である。

このことによって、当初はやらされ感のあった担当も、次第に自主性が芽生え研修に参加することを楽しみにするなど姿勢に変化が見られた。

最初の行動特性診断テストによる自己理解の促進、特に「本人の強み」の発見は担当にとって刺激的で説得力があった。

A社員は診断の結果「受容」に強みがあることに気づき、「お客様に興味を持ち、素直に受け入れる」ことを軸に試行錯誤を繰り返した。これにより、A社員は不安定だった成績が安定して優秀営業マンの仲間入りを果たすことができた。

この行動特性テストは、研修前と研修後に実施し行動特性の変化を数値で確認でき、本人が原因と結果に対して納得できるため、結果を一過性に終わらせることなく定着することに役立っている。

この後、A社員は自分の成績にとどまらず、後輩の育成や職場の環境改善を積極的に提言していくなど人間的にも視野が広がった。この研修が単なるテクニック研修ではなく、「人間理解」に根差したものであるからこその変化であることを付記したい。